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油圧とは

油圧(ゆあつ)とは、液体の圧力を利用してエネルギーを伝達・制御する技術のことです。
主に、油(液体)を媒体として、圧力を活用して動力を効率的に伝えるために使用されます。
この仕組みは、パスカルの原理に基づいています。

パスカルの原理

パスカルの原理は、フランスの物理学者ブレーズ・パスカルによって発見された物理法則で、
次のように定義されています:

「密閉された液体の任意の部分に加えられた圧力は、液体全体に均等に伝わる。」

例えば、密閉されたシステム内で片方に小さな力を加えると、
他方で同じ圧力が均等に伝わり、大きな力を発生させることができます。
この原理を活用することで、少ない力で大きな仕事を行うことが可能になります。

油圧の特徴

高い出力密度 小さなシステムで大きな力を発生させることが可能
精密制御 圧力を微調整することで、正確な動作が実現できる
柔軟性 構造や形状が多様な用途に適応可能。
電機等に比べ過負荷を防止する機構が作りやすく、信頼性が高い。
力の調整がしやすい、無段変速が出来る。
遠隔操作が出来る。
油圧のデメリット 配管に手間がかかる、油漏れがある。
引火の危険がある。
(難燃性の流体を使用することで危険を少なくすることは出来る)
エネルギーロスがある分電動機容量が大きくなりやすい。
油の温度により粘性(機械の動き)に影響を与える。

システムの設計やメンテナンスには専門知識が必要であり、オイルの漏れや環境への影響を考慮する必要があります。

油圧

油圧の用途

建設機械 油圧ショベルやブルドーザーなどの重機で、土砂を掘削したり移動させたりする際に使用されます。
工場の製造ライン プレス機や射出成形機などの産業用機械において、高精度な動力制御が必要な場面で利用されます。
自動車産業 自動車のブレーキシステム(油圧ブレーキ)やパワーステアリングに使用されています。
航空機や船舶 航空機のフラップ制御や船舶の舵取りシステムにおいて、油圧が重要な役割を果たします。
医療機器 病院で使用される油圧式の手術台やリフト装置など、安全性と精密性が求められる分野でも活躍しています。

主な油圧機器の種類の詳細について今後紹介していく予定です。

油圧の要素機器

油圧による制御を行う為には大きく分けて以下のような要素機器があります。

油圧アクチュエータ 圧力エネルギーを運動に変換する機器で、直線運動に変換する油圧シリンダーや 回転運動に変換する油圧モーターがあります。
主として油圧シリンダーは建機や産業機械に使用され、油圧モーターはコンベアやウィンチの動力源として使われます。
油圧ポンプ 液体に圧力を与えるための装置で、システム全体の動力源となります。
主な種類としてギアポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ等があります。
油圧バルブ 流体の流量、方向、圧力を制御・調整するための装置です。
それぞれの用途に合わせ、流量制御弁や方向制御弁・圧力制御弁といった種類があります。
油圧タンク システム内の油を貯蔵する装置です。適切な容量と冷却性能が求められます。
油圧関連機器(油圧アクセサリ) システム内の油から不純物を除去し、
ポンプやバルブなどの寿命を延ばすフィルターや温度を制御するオイルクーラー・オイルヒーター、
圧力や流量を計測して指示をしたり信号を出す圧力計・圧力スイッチなどの油圧制御に必要な関連機器が多数あります。